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ハイブリッドクラウドやAIビジネスにパブリッククラウドの選択は重要!~3大クラウドベンダーの比較~

皆さん、こんにちは レノボ・エンタープライズ・ソリューションズ 小宮です。

本日はクラウドベンダーの比較の内容を投稿したいと思います。

 

ハイブリッドクラウド、AI(Artificial Intelligence)や機械学習(Machine Learning)などの分野においてはパブリッククラウドベンダーの選択は非常に重要になります。

今回はIaaS基盤に近い部分(コンピュートやストレージ・アプリケーション等)とこれから注目される分野(AI、ML)における部分で内容を比較します。

 

1. 3大クラウドベンダー(AWS/Azure/Google Cloud Platform)の比較

3大クラウドコンピューティングベンダーであるAWSMicrosoft AzureGoogle Cloudはそれぞれ独自の長所と短所を持っており、さまざまなユースケースに最適なクラウド選択することがベストです。

それ以外のベンダーがないわけではありませんが、AlibabaやOracle・IBM Cloudなどは今後ビジネスの競合で出てくる可能性はあります。詳細は以下のURLからクラウドビジネスの状況が確認できます。

Cloud Market Keeps Growing at Over 40%; Amazon Still Increases its Share | Synergy Research Group

 

・それぞれのクラウドベンダーのメリットについて

  1. AWS
    なんといっても規模が大きいことです。GartnerMagicQuadrantでも長年トップシェアを獲得しています。世界各リージョンで展開され、サービスも数多く立ち上がっているため、もっとも成熟しているクラウドであると言えます。
    AWSは価格的にも安く、定期的に価格の引き下げも行っているので、その点は非常に魅力です。
  2. Azure

    AWSから見た場合、後発になっているがWindows ServerOfficeSQL ServerSharepointActive Directory.Netなどの一般的なワークロードに対応したのが大きな飛躍になったと考えられます。多くの企業がWindowsやほかのMicrosoftソフトウェアを利用しているため、それらのソフトウェアを統合して利用させることで相乗効果が出てと思われます。また既存顧客であればサービス契約が下げれるのも一つの要因であると考えます。

  3. Google Cloud Platform

    Kubernetesを開発してGoogleContainer環境で強みを持っています。BigDataAnalyticsMachine Learingの分野で専門のコンピュートがあります。AWSAzureにもサービスを提供していることから、今後成長が期待されるCloudベンダーとなることでしょう。

 

2. コンピュートサービスの比較

各社のコンピュートサービスの内容は以下にまとめてみました。

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1. AWS

  • コンピュート:AWSが提供する仮想マシンサービス(EC2)、クラウド内で安全かつリサイズ可能なコンピュートサービスであり、WindowsとLinuxをサポート。最近ではベアメタル(TechPreview)やGPU・HPCもサポート可能で自動でスケーリングも対応。3社の中で一番コンピュートサービスが充実しています
  • コンテナサービス:Docker、Kuberneteのコンテナが利用可能で管理を自動化するFargateがあります。バッチ処理やWebアプリケーション向けのElastic Beanstalkなども提供している
  • VMware cloud on AWS:VMwareのコンピュート環境をAWS上で提供するサービス。昨年のvForumで日本リージョンは2018年末までに提供予定とのこと。既存でVMwareのワークロードをそのまま移行できるため、クラウド移行のためにマイグレーションに面倒な作業が必要がなくなります

2. Azure

  • コンピュート:Azure上で提供されている仮想マシンサービス(Virual Machine)。Linux、WindowsだけでなくSQL Server、Oracle、SAPなどもサポート。AzureStackなどのハイブリッド機能の強化も行っている。GPU、HPC用の用途にも利用可能でAIやMachine Learningにも適した環境にも対応。
  • コンテナサービス:Container ServiceはKuberneteがベースになっており、Docker HubとAzure Container Registryを利用して管理を行う。AWS同様にバッチサービスも低児湯されており、Webアプリケーション用のサービスもElastic Beanstalk同様に提供
  • VMware Virtualization on Azure:昨年末このような話が出てきましたが、AWS同様に提供する可能性もあるかも・・・

3. Google Cloud Platform

  • コンピュート: GCP上で提供されている仮想マシンサービス(Compute Engine)。仮想マシンサービスであるが、こちらの売りはSSDを利用した高速処理。事前定義されたマシンタイプで1秒あたりの課金や、LinuxとWindowsのサポート、自動割引などもサポート
  • Kubernetes:何といってもKuberneteが特徴で、他のクラウドベンダーにもプラットフォームを提供している
  • Cloud Function(beta):複数のクラウドとの接続や仮想マシンやコンテナがベースではなくサービスをベースにビルドやデプロイが出来るのが特徴。AWSやAzureと違い自社に囲い込まず相互の連携を重視としてサービスなのが特徴

 

3. ストレージ・DBサービスの比較

各社のストレージ・DBサービスの内容は以下にまとめてみました。

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1. AWS

  • ストレージ:オブジェクトストレージのSimple Storage Service(S3)、EC2で利用可能なブロックストレージのElastic Block Storage(EBS)、ファイルサーバ用のEFSなど物理のストレージと同様のサービスが提供可能であるが、バックアップ向けに関しては、アーカイブストレージやデータの高速転送するサービス(Snowball)もあります
  • DBサービス:高速DBのAurora以外にもRDBMSやNoSQLのデータ、ElasticCacheのインメモリデータストアやData Warehouseなど各種サービスを提供している。またデータベースの移行サービスも提供している

2. Azure

  • ストレージ:AWS同様の各種ストレージを提供しているが、AWSにはメニューにないビッグデータ向けのストレージ(Data Lake Store)が提供されている。またバックアップ用のストレージも提供されており、オンプレからのバックアップにも対応している(VMware/Hyper-V対応)AWSと違う点としては、サイトリカバリサービスがあることです
  • DBサービス:SQL ServerだけでなくMySQLやPostgreSQLも対応。NoSQL用でCosmosDBやTable Storageもありますし、独自のサービス(Server Stretch Database)もあり、アプリケーションだけで見るとAWSよりサービスが充実しています

3. Google Cloud Platform

  • ストレージ:ストレージサービスは3社の中で一番少ないが、マルチリージョンでの可用性を担保するストレージやアクセス頻度のデータを低コストのストレージに保存するサービスもある。冗長性を謳っているもののブロックストレージ以外はこれといったサービスは現状提供していない
  • DBサービス:SQLベース(SQL ServerやOracleはなくMySQLやPostgre)のものとNoSQLとミッションクリティカルのSQLの3つを提供

 

4. Machine Learning / IoTサービスの比較

各社のストレージ・DBサービスの内容は以下にまとめてみました。

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1. AWS

  • MachineLearning:数多くのサービスが提供されている。文字認識や画像認識・音声認識などの分析や翻訳サービスも提供済み、フレームワークについてもAWS開発のMXNETだけでなく、Google開発のTensorflowも動作する環境がある
  • IoT:3社中では一番多いが、デバイスのコンピューティング、メッセージとの同期や皆さんがよくご存知のダッシュボタンが一番よく使われているユースケースになります

2. Azure

  • ML:対応しているサービスは一番少ないが、カスタマイズが可能なメニューもある。Bing Web Search API、Text Analytics API、Face APIなどは認知サービスで提供されています
  • IoT:いくつかの管理および分析サービスがあり、サーバーレスコンピューティングサービスは機能として知られています

3. Google Cloud Platform

  • ML:GCPにおいては一番大きな対応分野になります。Tensorflowについては業界のLeaderのフレームワークになりますので機械学習の分野での優位性があります(AWSでも利用できます)
  • IoT:現状はベータ版であるため、提供はこれからになります

 

 5. まとめ

冒頭で説明したように、パブリッククラウドベンダー選択は、お客様のニーズとワークロードに依存することになります。これら以外の要素(オンプレ側の環境やセキュリティ・価格など)も実際に検討するものになるかも知れませんが、大半の企業がベンダーのロックインを防止するため、単一のベンダーだけでなく複数ベンダーを選択して最適な環境を利用できるようなGoogle Cloud Platformなどは一つの選択肢としてあり得る可能性があるかも知れません。

 

宜しくお願いします。