認定ノードのメリット、それはLenovoがvSAN環境で問題なく動作するハードウェア(ファームウェア含む)を数多く認定していることです。実際の認定している構成を数えると、CPU・メモリ・SSD・HDD・その他のパーツの組み合わせになるため、数万通りの構成になります。もちろん、同一のマザーボードで動作することから、それらは問題なく動作することになります。(パフォーマンスの規定はなし)そのため、vSAN Ready Nodesのカスタマイズバージョンとほぼ同じ構成が作れるだけでなく、例えばHDDの容量が多いモデルなどvSAN Ready Nodesにはない構成もThinkAgileVX(認定ノード含む)で構成可能なことからHCLなどのチェックも必要ありません。インストールもプリロードされていることはもちろんのこと、VXインストーラによる簡素化、検証されたファームウェアでの互換性の取れているハードウェアでの納品であることから、安心してご利用できます。ツール類についてもLenovoが提供しているXClarityを利用してハードウェアの一括管理するツールを導入して運用簡素化するお客様もいらっしゃると思います。そのツールについても導入するかはお客様側で選択が可能となります。またHCIで当たり前のようになっているファームウェアローリングアップグレードもサポートしております。
3.レノボvSANのソリューションのラインナップ
今回紹介するThinkAgileVX認定ノードはもちろんのこと、もう一度レノボの提供できるvSANソリューションのラインナップを整理してみました。
ThinkAgileVX:VMwareのOEMライセンスでレノボが認定するハードウェア(ファームウェアを含む)で構成されている。(構成は数万通り)導入作業はレノボ側で実施し、サポートはレノボ側でハードウェア・ソフトウェア関係なく一元窓口を実現
ThinkAgileVX認定ノード:VMwareライセンスをOEMもしくはパートナー様にて調達するライセンス(リテール版)を利用することが可能。(ハードウェア構成は数万通り)導入作業についてパートナー様で導入することも可能であるが、オプションでレノボの導入を利用することも可能。また、サポートについてはお客様にてVMware(ESXi)とレノボ(ハードウェア)を切り分けて対応することも可能であるが、レノボがソフトウェア・ハードウェアの一元窓口として対応することも可能
vSAN Ready Nodes:VMware社が検証した構成がベースになっている。(レノボだと現状約100数通り)構成については、カスタマイズ可能であるが、検証している構成ではない。ライセンスについてもOEM版とリテール版の両方を利用可能。導入についてはパートナー様で導入し、サポートもお客様・パートナー様にてハードウェア・ソフトウェアを切り分けて対応して頂くことになります。
4.それぞれのソリューションの違いについて
前述でコメントしておりますが、比較表としてわかるものをこちらに掲載いたします。
それぞれは競合製品ではなく、あくまでそれぞれで足りない部分を補っている製品になります。
5.ThinkAgileVX認定ノードのラインナップ
ThinkAgileVX認定ノードのラインナップをご紹介します。昨年末に発表されたThinkAgileVXシリーズのラインナップと合わせて掲載します。今回のノードについては、型番があるわけではなく、フォームファクターを選択して、認定ノードを構成します。実際にvSAN Ready Nodesに相当するのが、VX3320とVX7520に2機種になります。それ以外の機種については、vSAN Ready Nodesにも存在していないので、お客様の要望の応じてサイジングし、そのスペックを選びやすくなっております。認定ノードについては、フォームファクターを選択した、CPU・メモリ・SSD・HDDなどの構成のほかにNICやGPU(VX3520-Gと同じフォームファクターのみ)なども選択できるようになっています。これでvSAN Ready Nodesのカスタマイズすることもありませんし、LenovoのWebサイトからも認定構成を選ぶことができます。
6.パートナ主導で認定ノードがなぜ得するのか?
こちらの図を見て頂ければわかるかと思いますが、パートナー主導ということはすべての工程はパートナーで進めることが可能です。例えばアプライアンスの場合、レノボの作業が必須であることから、レノボ・パートナーの作業が重なったりして混乱する場合があります。責任分界点も考慮する必要もあります。ただし、それが認定ノードの場合、レノボの工場で生産されたハードウェアが出荷されて以降、パートナー様で作業を行うことができます。そのため、WBSなどを作成するにあたるスケジュールが組みやすいなどのメリットがあります。パートナー様で案件を進めるにはこちらのモデルは非常に有効です。
7.サポートフローについて
サポートフローについて説明します。こちらについては7月にご説明したThinkAgileHX認定ノードとフローは同じです。(上図参照)Nutanixの部分がVMwareに変わっただけのお話です。認定ノードそのものがサポート重視の製品であることから、今後もこのような製品がリリースされることが期待したいと思います。
8.m.2のミラー化でESXiの冗長化
ThinkAgileVXリリース時から内容になりますが、起動デバイスが冗長化対応します。これにより、SSDやHDDを利用することなく起動デバイスの冗長化の専用デバイスの対応ができます。今回は480GBのm.2もリリースされてさらにログの領域としても利用可能になります。
9.vCenter + XClarityにより仮想・物理の一括管理
ハードウェアメーカー各社がvCenterと連携可能なハードウェアの管理ツールをリリースされています。レノボもXClarityを利用して、vCenterのプラグインとして導入することで、vCenterからハードウェアの管理が可能です。今回はこれに加えてVX インストーラのローリングアップグレード対応もありますので、さらに使いやすくなっています。
10.ThinkAgileVXシリーズ(認定ノードも含む)の構成について
ThinkAgileVXの構成についてご説明しますが、その前にvSAN Ready Nodesでの構成についてお話します。
vSAN Ready Nodesについては、VMware社の検証した固定の構成のため、その構成がVMware社のページに掲載されています。認定構成でサイジングすると、コンピュートノードとしてスペックが小さいものがほとんどで非常に提案もしづらいものになっています。各社のハードウェアが固定の構成しか選択できないはずはなく、もちろんCPU・メモリ・SSD・HDDを柔軟に変更することができます。レノボのThinkAgileVXはその点を考慮してレノボが認定する構成でサポートをしますという前提で、お墨付き構成を増やしています。
ここでThinkAgileVXシリーズ(VX3320とVX7520)を確認してみましょう。
ThinkAgileVXを構成するにあたり必要となる概念がグループです。このグループ(キャッシュ領域とキャパシティ領域)を必ず1つ以上が必要になりますが、この構成に柔軟性があります。ThinkAgileVX3320であれば、最大スペックはSSDが2本、HDDが8本になるわけですが、この構成は本数も可変で容量も可変です。もちろんCPUもメモリ容量も数十種類から選択可能です。このような柔軟さが認定ハードウェアの数を増やす結果となっています。
ThinkAgile VX2000/5000シリーズはvSAN Ready Nodesには存在しない構成になります。主な用途はCPU、メモリよりもHDDをの容量を要求されるようなケースです。このケースの場合は3.5インチのDiskを利用して大容量を確保します。SSDで15.36TBなどの容量もありますが、こちらは非常に高くなるので、安価で容量を必要とされる場合は選択するノードとしては一番良いと思います。
それ以外にもGPUモデルと2U4Nの高密度モデルがあります。考え方は同じですが、2CPUが必須だったりするため、メモリ容量の選択は要注意です。
vSANソリューションを検討の際にはこちらのモデルも是非ご検討ください。
よろしくお願いします。