皆さん、こんにちは レノボ・エンタープライズ・ソリューションズ 小宮です。
本日はNutanixが先日Londonの.NEXTで発表したDRaaSのXi Leapについてご紹介したいと思います。こちらのサービスですがNutanixのクラウドサービスであるXi Cloudのサービスの一つになります。ここでXi Cloudという言葉を初めてお聞きになった方にXi Cloudのサービスをお話したいと思います。
Xi Cloudサービスについて
Xi Cloudサービスは以下の5つのサービスが提供されています。
- Xi IoT (マルチクラウドのIoT基盤)
- Xi Leap (マルチクラウドでのDRaaS)
- Xi Epoch (マルチクラウドのアプリケーション監視)
- Xi Beam (マルチクラウドのコスト可視化、ガバナンス)
- Xi Frame (マルチクラウドでのDaaSのコントローラ)
Xi Leap以外のサービスについては今後ご紹介したいと思います。
ここで気になるのはDRaaSで提供されているということはどこに地域(Region)で提供されているのか?ということです。現状は4つの地域で提供されていますが、残念ながら日本での提供はまだです。提供地域は以下の通りです。(2018年末の情報)
- US West Region
- US East Region
- UK London
- EU Italy
実際にXi Leapについての内容について説明したいと思います。
1. 現状のハイブリッドクラウド環境について
各企業でハイブリッドクラウドを検討されていると思いますが、非常に複雑なものです。組織はクリティカルで予測可能なワークロード用のインフラストラクチャを所有することを検討していますが、必要に応じてパブリッククラウドサービスを利用することも検討しています。オンプレミスの環境はVMwareのESXiの環境であったり、NutanixのAHVでもあり、クラウドについてはAWS、Azure、GCPなど様々なものが存在します。これらのオンプレミスの環境とパブリッククラウドの環境を完全な形で統合することは難しいと思います。特にパブリッククラウドサービスには個別の構成要素があり、個別の管理ツールが必要なので、最終的には別のITサイロになってしまいます。つまり、明確な運用要件、複雑な管理、および全体的なコストの増加になる可能性があります。
そこでNutanixは自社のプラットフォームで構築され、このプラットフォームがセキュアな環境で接続されているパブリッククラウドがあれば、簡単にDRサイトの構築もできるし、1クリックですべてのことが完結するものが構築できると考えるわけです。今回はDRaaSであるXi Leapについて詳細説明したいと思います。
2. ディザスタリカバリ(DR)向け Xiクラウドサービス: Leap™ について
お客様の環境ではアプリケーションとサービスを常に利用できるようにすることを強く求められています。 これらの期待に応えるためには、単にデータを保護するだけでなく、完全に自動化されたフェイルオーバーと定期的にリカバリプランをテストする機能も提供するResilience(回復力)が必要となります。
ただし、多くの組織ではDRを目的としたセカンダリデータセンターの運用に関連するコストと複雑さに困惑しています。 クラウドへのDRソリューションは魅力的なコストを提供しますが、データセンターとパブリッククラウド間でワークロードを移行する際の複雑さによって採用が妨げられることがよくあります。
Xi Leap Serviceは、独立したインフラストラクチャスタックを購入して維持することなく、Nutanix環境の中でアプリケーションとデータを迅速かつインテリジェントに保護する、完全に統合されたクラウドへのDRソリューションを提供します。 オンプレミスと復旧サイトで同じプラットフォームを利用することで、Xi Leapは環境間での構成要素、ポリシー、およびデータモデルの複雑な変換の必要性を完全に排除します。
3. Xi Leapの特徴について
ビルトインされたディザスタリカバリ
Xi LeapはNutanixプラットフォームにネイティブに組み込まれています。
DRプラン、設定、および監視はPrismで管理されるため、非常にシンプルです。
即座にクラウド環境で利用可能
Nutanix Enterprise Cloud Platformのネイティブ拡張として、Xi Leapが仮想マシン、ネットワーキング、セキュリティ設定などのワークロードプロファイルをリカバリサイトに移植し、セットアップ時間を短縮し、フェイルオーバープロセスを簡素化しているため、簡単に利用できます。
ワンクリックのフェイルオーバーとフェイルバック
Xi Leapは重要なワークロードのビジネス継続性のためにDRを簡素化します。
Xi Leapはフェイルオーバーおよびフェイルバックプロセスをワンクリックで確実に実行するためのDRのオーケストレーションを提供します。
さらに、Xi Leapを使用するとサーバーのメンテナンスやラックの故障時にアプリケーションの部分的なフェイルオーバーが可能になります。
ネットワーク接続性と環境間の共通管理が維持されているため、ソースサイトとターゲットサイトを単一の環境として管理でき、完全な可視性、制御、およびより優れたDR準備を実現できます。
非破壊検査とクリーンアップ
Xi Leapは中断を伴わないテストを提供しているため、DRの環境を定期的に調べてコンプライアンス満たすことができます。
ネットワーク隔離されたテスト環境は、プライマリ環境に影響を与えずにリカバリプロセス全体をテストするために、ユーザの指示により動的に起動されます。
テスト環境はテスト完了時に自動的にクリーンアップされるため、マニュアル作業は不要です。
エンドツーエンドのセキュリティ
Xi Leapは外部からの攻撃からお客様のワークロードを完全に分離して保護する包括的なセキュリティを備えています。
ちなみに、現状クラウドへのDRについては、Cloud Connectを利用したソリューションがNutanixとして提供しておりますが、クラウド側にCVMアプライアンスのデプロイが必要となります。Xi Leapを利用することによりDRの簡素化するのは間違いありません。
是非日本リージョンでローンチした時には利用してみてはいかがでしょうか。
以上、よろしくお願い致します。