皆さん、こんにちは レノボ・エンタープライズ・ソリューションズ 小宮です。本日は2019年5月7~9日の日程でアナハイムで開催中のNutanix .NEXT 2019のキーノートセッションでの内容をお伝えしたいと思います。
内容は多岐にわたるため、何回かに分けてお伝えいたします。
1.Nutanixは今年で10年目
今年で10周年を迎えるNutanixですが、まず初めにこの10年で古くからご利用のお客様が壇上に上がり10周年をお祝いをしていましたが、日本ではTISさんが壇上に上がられておりました。
この10年間を振り返る内容のTwitterやラボの風景が紹介されていました。さらに、10年もの間で、この時代はまだAOSのみで展開していた時期になります。3つのD(Data / Design / Delivery)が大きく変わったことを紹介していましたが、当時は3Tier構成からハイパーコンバージドへの変換で、仮想のワークロードをSANの環境からHCIへの変えていく活動を主にしていたのですが、システムの完成度は高くない状況でした。
またUIについても現状のものと比べると非常にシンプルなもので、今では当たり前の1クリックでのデプロイはまだまだ実現するレベルには至っていないとのことでした。
2.マルチハイパーバイザーをサポートしての用途が多くなってきた
今までVMwareのみでのサポートから、AHVやMicrosoftのハイパーバイザーのサポートをすることで、災害対策(DR)やデータ保護、メトロクラスタなどがサポートされて、特定の技術やロケーションに縛られることがなくなり、HCI市場が盛り上がるきっかけになっています。
2015年くらいからAHVやPrismが登場して今まで仮想のワークロードのみで動かしていたNutanixがEnterprise Cloudの変革になるきっかけがここから出てきており、コンピュートとストレージが一体化したものから、コンピュートのみでもNutanixを使えるようになったのがこの時期になっています。
この頃からNutanixの純正以外のメーカーでDELLやLenovoが出てきた時期になっています。
3.オンプレミスだけでなくクラウドにも対応
2015年から2018年にかけてNutanixはアプリケーションの自動化やマルチクラウド対応を行ってきており、オンプレミスだけでなくオフプレミスにも対応してきました。
マイクロセグメンテーションのようなことに数日間も作業に時間を取られるようなものではなく、Flowのように1クリックでシンプルでセキュリティポリシーも適用できるようなインフラのデプロイが実現されて、インフラの管理に時間をかけないもので価値を提供してきています。現在のEssentialsにあたるソリューションはまさにそのレイヤーをサポートしているものになっています。
4.Enterpriseレベルのソリューションに関して
今後はAI/IoTなどの利用も含めて、格納されるデータも様々なものになってきており、従来の構造化されたデータのみではなく、非構造化データにも対応していく必要があります。そのため、今回オブジェクトストレージにあたるBucketsがリリースされました。実際には開発コンセプトを変更したこともあり、リリースに半年くらい遅れて出てきたものの、プラットフォームとしては、マイクロサービス化されたものとしてリリースされているようです。
CalmのBlueprintにおいても、作成したBlueprintをMarketplace上で共有できたり、エコシステムの対応も増えてきて、さらに使い勝手がよくなってきています。
UIの面については、Prismの画面の改良(AOS5.9以降)もありますが、DaaSプラットフォームのFrameなどはUIだけでなく、プラットフォームの改良も含めてのアナウンスがありました。
今回のFrameの対応については、NutanixのAHVへのプラットフォームの追加です。Nutanixのコンセプトは1クリックでの展開もさることながら、セキュアなVDI環境の提供やすぐに利用できるVDIサービスが売りになります。
今回の対応により、1クリックでのプロビジョニングだけでなく、新たなVDIの環境も2分程度でデプロイ可能なデモも実施されておりました。今回の発表されたFrameについては、本日から利用可能であり、購入すればもう一つセットでライセンスが付いてくる(1+1)ようです。
今後のNutanixの適用範囲について、データセンターが中心でビジネスをやってきていますが、今後はIoTなどの出現でEDGEコンピューティングにも対応していきます。また、ハードウェアについてもSoftware Choiceのモデルだけでなく、クラウド対応もあります。サービスの面においてもDRaaSだけでなく、今後はFaaS(Function as a Service)やOaaS(Operarions as a Service)に変わっていくようになります。
続きは続編の方で記載させて頂きます。
引き続きよろしくお願いします。