皆さん、こんにちは レノボ・エンタープライズ・ソリューションズ 小宮です。本日は前回に引き続いてNutanix AOS 5.11についてお話したいと思います。 今回はPrism Cental およびAHVに関する機能についてお話したいと思います。
Nutanix社提供の資料を利用させて頂いております。
1.Prism Central 5.11の新機能およびアップデート機能
Prism Centralのアップデート内容としては以下の点になります。
- Nutanix オブジェクトストレージのサポート
- コードレスタスクオートメーション(X-Play)
- Syslogモニタリング
- セキュリティポリシーのエクスポートおよびインポート
- イメージ配置ポリシー
- Flowのログでポリシーヒットをサポート
- Nutanix Networking Service (Xi Cloud Services)
- Xi Cloud ServicesでNutanix Guest Tools(NGT)のサポート
- カテゴリでESXiをサポート
- エンティティメトリックの強化されたモニタリング
- VM管理用のカテゴリベースのRBAC
- カテゴリのマルチカーディナリティのサポート
全部を説明するとかなりの長文になってしまいますので、いくつかをピックアップしてお話します。
Nutanix オブジェクトストレージは前回にもご紹介させて頂きましたが、今回Prism CentralのUIから簡単にアクセスが可能になっております。
コードレスタスクオートメーションに関しては、次章にお話したいと思います。
それ以外にSyslogのモニタリング機能やセキュリティポリシーのエクスポート・インポート機能のサポート、Xi Cloud Serviceへのオンプレミス環境からの接続時におけるVPN機能のサポートやNutanix Guest Toolsのサポートがあります。
2.コードレスタスクオートメーション(X-Play)
イメージの中にも記載がありますが、こちらはIFTTT(イフト)の機能がサポートされおります。
IFTTTとは、一言でいうと連携機能のことです。「IF This Then That」の頭文字をとって、「もし、これをしたら、あれをする」という意味です。
例えば、特定の仮想マシンのメモリが足りなくなった場合に、リソースが余っているなら特定の仮想マシンに対してメモリ容量を増やしてあげるなどの対策を自動的に行うものです。
IFTTTを起動させる条件を「トリガー」、それによって自動的に行われる動作を「アクション」と呼びます。
自動化を試してみたい方には是非お奨めの機能だと思います。
なお、X-Playを利用するためにはPrism Proライセンスが必要です。また、X-Playでは、Prism Centralのみが5.11である必要があり、Prism Elementを5.11にアップグレードする必要はありません。
3.AHV 5.11の新機能およびアップデート機能
AHVに関するアップデート内容としては以下の点になります。
- br0アップリンク構成のアップデートをサポート
- AHVクラスターでのコンピュート専用ノードのサポート(AHVのみ)
- AHVおよびHyper-VクラスターのVMにおけるUEFIサポート
br0アップリンクに関する内容については、イメージ内に詳細内容を記載しております。
コンピュート専用ノードに関する内容は次章にご紹介いたします。
UEFIサポートについては、AHVおよびHyper-Vの2つのプラットフォームでUEFIファームウェアを使用したVMの起動をサポートするようになりました。
4.AHV 5.11の新機能およびアップデート機能
コンピュート専用ノードはCPUおよびメモリのリソースのみをNutanixクラスタに追加するノードになります。そのため、CVMは内部に存在しません。AHVでサポートしているHAやADSなどの機能もそのまま利用できます。
ファームウェアのアップデートはLCMで行います。
現状こちらの機能はNXシリーズおよびXCシリーズ、Ciscoのプラットフォームがサポートとのことで、今後他社のプラットフォームにもサポートして頂きたいですね。
また、コンピュート専用ノード構成するにあたり、最低要件もありますので合わせて記載致します。
コンピュート専用ノードを利用する際の最低要件
- コンピュート専用ノードを追加する前に、Nutanixクラスターは少なくとも4ノードのクラスター構成が必要
- クラスター内のコンピュートノードとHCノードの比率は 1CO:2HCを超えてはいけない
- クラスター内のHCノードはオールフラッシュで構成する必要がある
- HCノード上のCVMに割り当てられるvCPUの数は、クラスター内のすべてのコンピュート専用ノードで利用可能な コアの総数以上である必要があります
- すべてのHCノードに割り当てられたNICの帯域幅の合計は、クラスター内のすべてのコンピュート専用ノードに 割り当てられた合計NIC帯域幅の2倍である必要がある
- コンピュート専用ノードのAHVバージョンは、クラスター内の他のノードと同じにする必要がある
コンピュートノードを構成する場合はFoundationからコンピュート専用ノードを構成してから、既存のPrismからノード追加でコンピュート専用ノードを選択する形になります。
是非構成する際はご注意下さい。
最後に、5.11になってソフトウェアのライフサイクルについてもお話しておきたいと思います。
5.LTSとSTSについて(アップデート)
今回リリースしたAOS 5.11については、STS(Short Term Support)になります。そのため、サポート期間は6か月になります。
前回ご紹介した時から内容が若干修正されているようですので、赤字でわかるようにしておきました。(イメージ参照)
6.AOSのライフサイクル
こちらが最新のAOSのライフサイクルになります。
前回内容と比べると、AOS5.5に関するサポートが長くなっております。
AOS5.11を利用される方は、サポート期間中に注意しながらご利用下さい。
7.AOSのアップグレードパスについて
アップグレードパスについては、Nutanixのポータルサイトからも確認できます。
今回は一例として、AOS5.5.9からのアップグレードパスを記載してみました。
実際にアップグレード作業する前に、ご確認下さい。
また、作業前に注意事項もポータルサイトに記載がありますので、是非ご覧ください。
以上、よろしくお願い致します。