皆さん、こんにちは レノボ・エンタープライズ・ソリューションズ 小宮です。
本日は、Nutanixの統合バックアップソリューションであるNutanix Mineについて紹介したいと思います。
Nutanix Mineについては、5月の.NEXTでソリューションの紹介をされておりますが、先月Copenhagenで開催された.NEXT Europeでは正式発表されておりました。
今回はNutanix Mineの必要となった背景やスペックなども含めて紹介します。
1.バックアップのペインポイント
HCIのプラットフォームを購入したけど、バックアップをどうするのか?を考えることがあると思います。もちろん、Nutanixなどにスナップショットやレプリケーションなどのデータ保護を行うソリューションはあります。
実際バックアップを設定する際には、バックアップウインドウ(バックアップにかかる時間)やリカバリのSLAなどを決めて、いつのタイミングまでリカバリできて、どのくらいの時間かかるのかを考慮する必要があります。また、仮想化やアプリケーションでどのような連携をしなければならないのかを考える必要があり、ものによってはコストもかかります。
構築についても、セットアップが難しかったり、ライセンスが更新されたりして、作業が大変になったりすることがあります。
さらにソリューションとして統合されていないことがあったりするため、専門家チームが呼び出されることもあったりします。
また、従来のバックアップは非常に複雑で、バックアップの媒体がいろいろ存在しており、またセカンダリデータとしての管理がされていないことが多く、有効利用されていないことがあります。データをバックアップしたのは良いが、実際にリカバリに使おうと思ったりリストアできないというようなこともあります。実行容量に対して、バックアップのストレージはコスト的にも安く導入されるが運用がキツイくなることも多くあります。
2.セカンダリストレージの簡素化:Nutanix Mine
そこで登場したのがNutanixの統合バックアップソリューションであるNutanix Mineになります。
Nutanix Mineはセカンダリストレージを簡素化するソリューションでNutanixのPrism上からVeeamもしくはHYCUなどの対応バックアップソフトウェアであれば、バックアップ・リストアに関するオペレーションが簡素化されています。
また、Nutanixのアプライアンス上で動作するから容量などもスケールアウトするように設計になっています。
Nutanix Mineを利用することで、Nutanixだけでなく、レガシーの3Tier環境のバックアップも対応しております。バックアップ対応としては、NutanixのオブジェクトストレージであるNutanix ObjectsやS3互換のストレージが対象になっています。スケールアウト対応システムで、スケールアウト対応可能なオブジェクトストレージであれば、今後の対応も安心できると思います。
3.簡素化された導入手順
まず初めに、NutanixのSizer上でサイジングを実施します。機器購入後はNutanixクラスタを稼働させます。Nutanixクラスタ上に対応ソフトウェアを導入しますが、数分でデプロイが完了します。導入後の運用について、容量不足になった場合は増設用のノードを購入することでスケールアウトも可能になりますし、保守についてもNutanixと一括に保守を受けられるような仕組みになっているようです。
4.Nutanix Mineの構成について
Nutanix Mineについては上記のような構成でリリースされますが、OEMのハードウェア各社でも対応が予想されますので、詳しくは各ハードウェアベンダーにお問い合わせください。
Small, Medium, スケールアウト向けの3つタイプに分かれます。
または、Veeamのライセンスに関しては、Enterprise Plusのライセンスが同梱されるようです。
導入後の画面については、こちらのようになります。Prismの画面右上のほうにNutanix Mineのロゴが表示されるようになります。
ダッシュボードについても実行容量や実行ジョブなどの情報が表示されるようになります。
このようにしてNutanixのPrism上からバックアップも統合して運用することができ、単一画面からの操作が可能になります。
また、対応ハイパーバイザーとしては、ESXiおよびAHVになります。
Nutanixでバックアップを検討される方は是非一度ご検討下さい。
よろしくお願い致します。